2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧

オズ、はじまりの戦い 〜ナンパで泣いた男の話〜 その3

本当は29日の夜に帰郷しようと思っていた。結婚が決まった地元の親友とそのお相手と飲む約束をしていた。 親友にはナンパをしている理由は伝えてあったし、彼なりに理解してくれていたと思う。そんな親友に僕は電話でこういった。 「ナンパでどうしても結…

オズ、はじまりの戦い 〜ナンパで泣いた男の話〜 その2

ナンパ師にとって、いや、ほとんどの人にとって街は、敵であり味方じゃないかと思う。人は喜びや楽しみや、あるいは未体験の「何か」を求め街に行き、やがては街にうんざりし、そこを去る。 だが本当は街は何も持たざるものから何かを奪おうとする。それはお…

オズ、はじまりの戦い 〜ナンパで泣いた男の話〜 その1

朝の六本木で、僕はうっすらと、泣いていた。 まさか僕が、アラサーのいい年をした僕が、ナンパがうまくいかなかったことで泣いているとは、誰が思っただろうか。 しかも午前七時の日高屋のカウンターで。店には店員2人と、3組ほどの夜遊びを終えた客たち…

冷たい世界と温かいユカ。別れまでの話 その4

「また会いたいし、話を聞いてほしい、連絡して!」 そう言って彼女は改札の向こうに消えていった。 初めてセ_クスしたその日、ユカは門限があると言って、21時過ぎには帰っていった。 門限を決めていたのは、紛れも無い、彼女の父親だった。 その後、僕…

冷たい世界と温かいユカ。別れまでの話 その3

一旦肉体のすべてを解放してしまえば、精神も自ずと解放される。勿論その深さは人によって違うけれど、往々にしてセ_クスする前よりもしたあとの方が解放されるのは、セ_クスを数人経験した男ならわかる話だろう。(男の方はというと案外変わらなかったり…

冷たい世界と温かいユカ。別れまでの話 その2

ユカは出会ったばかりの男の家に足を踏み入れた。正直僕が女だったら絶対にしないのだけれど。そしてユカが僕の家に足を踏み入れた時点で、僕は彼女とのセ_クスへと事を運ぶことに意識を向け、そこに終息するように事態を選んでいった。ここはいわんや、男…