2014-01-01から1年間の記事一覧
六本木。24時のウェンディーズ。まるで社会で何の役にも立たない、馬鹿な高校生のように、僕と友達は端っこの席を、我がモノ顔でのっとっていた。立ち込めるポテトフライの油の匂いに、僕はふと我に返った。場末のファーストフードで膨張したウシガエルの…
「ぶっちゃけ愛ってなんなの?」「マジで惚れるとか意味がわからない」「恋人とかいらなくない?」「自分一人で生きていけるっしょ」「ハメるマ◯◯を見つけりゃいいんでしょ」友達は続け様に、フワフワした調子で僕に言ってきた。「てか、一回ナンパ教えてよ…
ハッと目を覚ました。一瞬ここがどこで自分がなにをしていたか思い出せない。中学校の屋内の非常階段のような場所。ところどころボロくて汚れた壁にリノリウムの床。飾りっけのないみすぼらしい空間に僕はぽつんと座っていた。腕時計を見ると朝の九時二十分…
ナンパ師は相手の女の子を不幸にするか、幸福にするか?という井戸端での議論がある。僕は最近、この事について考えている。こんな問題を定義すること自体ナンセンスかもしれないけれど、あくまで僕自身の今の考えでも残しておこうと思い、まさしく徒然なる…
クラブに行って一番男性が頼む酒、なんでしょうね?大抵ジントニックね。モスコミュール?レッドブルウォッカ?スミノフ? 面倒くさいので今回はもう本題です!今回はクラブでよく出るお酒の中でどれが一番費用対効果、すなわち、金をかけずに酔っぱらえるか…
その日もいつものように六本木のV2に入った。エントランスでお金を払うと、奥に続く廊下が紫色をしたフロアへ広がっている。来た、という実感。徐々に溢れ出す音響。またAlexandra Stanがかかっている。僕が入店する時はいつもこの曲に出迎えられているよう…
大都会にしんしんと降り積もる雪を眺めながら、僕は自分自身に起った出来事を噛み締めていた。あれは一体なんだったのか。あの子とのセ_クスは本当にあったことだったのかと…。今でも全ては夢の中の出来事のように思える…。 2014年2月のとある週末、東…
セ_クス後も、再び逢瀬を重ねることを世間では「セフレ」とか「キープ」とか「いい関係」とか「第二の家」とか「シャチョウさん」とか言うけど、それに至れないっていう人をたまに見かける。男女の出会いは会社内、バイト内、学校内、ストリートナンパ、ク…
2月3日、節分、夕方。僕は渋谷に向かって自転車を鬼漕ぎしていた。仕事を終わらせ、私服に着替え、意味がわからずテンションが高かった!なんや、なんなんや!この心から溢れる身体の躍動と精神の高揚は!ワケもわからない感情に自転車による鼓動の高まり…
新幹線がびゅうびゅうと列島を突き進む。僕は仕事で東京から京都へ向かっていた。 四月の半ば、季節は冬から春になり、山の稜線がぼやけた茶色から美しく萌ゆる緑に変わっていた。窓から見える山々の、濃い緑色をした針葉樹林と昔からの広葉樹林の黄緑色のコ…
※1 しとしとと降る雨、つやつや光る夜のネオン。昭和の日のとある繁華街。傘もささずに歩くakiさんと講習生と僕。もうスクール(講習)が始まって45分ほど経ったろうか、フル回転の僕の頭が、akiさんの発する言葉や仕草から、一つのメッセージも逃すまい…
12月の終わりにナンパで圧倒的敗北によって迎えた2014年1月。寒さが本格的になり始め、地元で厳かに家族と新年を過ごした僕は、5日ぶりに帰った東京という街を新幹線の窓から見つめていた。5日ぶりとはいえやっぱり東京はすごい。大樹林のようにそ…
桜が満開なことも知らず、金曜のMuseでリーマン・ショックにあった次の日、僕は久しぶりにナンパにやる気を出したクッソ酔っぱらいのS氏と、V2の行列を尻目に、優しいIDチェックの黒人さんがいるSixのエントランスにいった。「マッテタヨ〜、タノシンデヨ〜…
とあるド平日、予想外の残業という、予定調和ルーティンに耐え、あ〜次の日も仕事か〜とか言いながらビールを飲んでいた僕とゆかいな友人数名は、なぜか気がつくと、ふりしきる雨の中、ロアビルの前にいた。深夜1時近く。全員で行くと決めたのに気持ちは拉…
あの摘発からの長期休業を2月の末に終え、少し経った3月中旬某土曜日。僕は仲間3人と西麻布の陸の孤島、アルカトラズことMuseに突撃した。 ※1 大江戸線六本木駅から徒歩10〜15分。Museのために日比谷線から駅を作るかどうか都議会でも議題になったこ…
3月某週末。できてから一ヶ月もたたない渋谷の新箱「T2」をどうしても見たくなり、なぜか既セクと二人で突入することに。なぜTで2なのか?T1はどこにあるのか?それを探ってきた。 バイクで颯爽と向かった先は、ちとせ会館。なんだか地方の物産館みたいな…
帰宅ラッシュが少し落ち着いた木曜日の夜の山手線。いつもと変わらない車内で、俺って何でナンパしてるんだろうってツイッターを見ながら考えてた。そして、いきなり過去は蘇った!物心ついた頃から、俺は好きな人を一人に絞ることができなかったんだった!…
モモ子は僕の目をじっと見つめていた。私はここにいるよ、と青山テルマばりのリズムエンドブルースなアンニュイ目線だった。 僕はキャベ子を諦めるかどうか考えながら、一度モモ子から目を逸らした。しかしながら、キャベ子にはもうどう考えても未来がなかっ…
本当は29日の夜に帰郷しようと思っていた。結婚が決まった地元の親友とそのお相手と飲む約束をしていた。 親友にはナンパをしている理由は伝えてあったし、彼なりに理解してくれていたと思う。そんな親友に僕は電話でこういった。 「ナンパでどうしても結…
ナンパ師にとって、いや、ほとんどの人にとって街は、敵であり味方じゃないかと思う。人は喜びや楽しみや、あるいは未体験の「何か」を求め街に行き、やがては街にうんざりし、そこを去る。 だが本当は街は何も持たざるものから何かを奪おうとする。それはお…
朝の六本木で、僕はうっすらと、泣いていた。 まさか僕が、アラサーのいい年をした僕が、ナンパがうまくいかなかったことで泣いているとは、誰が思っただろうか。 しかも午前七時の日高屋のカウンターで。店には店員2人と、3組ほどの夜遊びを終えた客たち…
「また会いたいし、話を聞いてほしい、連絡して!」 そう言って彼女は改札の向こうに消えていった。 初めてセ_クスしたその日、ユカは門限があると言って、21時過ぎには帰っていった。 門限を決めていたのは、紛れも無い、彼女の父親だった。 その後、僕…
一旦肉体のすべてを解放してしまえば、精神も自ずと解放される。勿論その深さは人によって違うけれど、往々にしてセ_クスする前よりもしたあとの方が解放されるのは、セ_クスを数人経験した男ならわかる話だろう。(男の方はというと案外変わらなかったり…
ユカは出会ったばかりの男の家に足を踏み入れた。正直僕が女だったら絶対にしないのだけれど。そしてユカが僕の家に足を踏み入れた時点で、僕は彼女とのセ_クスへと事を運ぶことに意識を向け、そこに終息するように事態を選んでいった。ここはいわんや、男…